キー坊

孤狼の血のキー坊のレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
5.0
これを観て邦画も捨てたもんじゃねえ、と思いました!

昭和最後の年に広島で起こるヤクザの抗争
新人の刑事として呉原の警察署に赴任してきた日岡(松坂桃李)、そこで型破りで暴力的な刑事、大上(役所広司)とペアを組まされヤクザの撲滅の為に動くのだが、大上はヤクザとの癒着の疑いがある
なおかつ捜査の方法も常軌を逸しており、日岡は大上とヤクザとの間で揉まれ、疲弊していく…

役所広司も松坂桃李もカッコよすぎる…!
この映画で自分の中で松坂桃李の株が爆上げになってしまうくらいに素晴らしい演技だった!!
何となく優等生なイメージがあったのですが、ここまで泥臭くて血生臭い、ガムシャラな松坂桃李が見れただけでも充分に価値がある!
役所広司のここまで破天荒で男らしい演技が見れて、なんだか血が騒ぎました(笑)
ボタンを開けた派手なシャツ、ビールを一口で飲み干す仕草、煙草をふかす姿、最高にカッコいい…!!

ヤクザよりもタチの悪い刑事、警察じゃけぇ何してもええんじゃ!!の言葉通りに警察とは思えないくらいなめちゃくちゃな捜査をして、それに振り回される日岡の憐れなこと…(笑)
けど大上のやり方にも目的があり、信念を曲げず全力でヤクザの抗争を阻止しようとする

こいつ本当にやってらんねー…と思っていた人も実はちゃんと見てくれていて、評価してくれている
いつ殺されるか分からない立場の中でちゃんと流儀を貫き、筋を通す
これはもう最高のバディムービーじゃないですか…
他の俳優陣も本当にカッコよかった、呉弁というのはどうしてこうも喚くととても勇ましくなるのだろうか…(笑)

まだまだ及ばないかもしれないけれど、最後のジッポを点けた瞬間に「狐狼の血」は受け継がれたのかもしれない

東映、本当にやってくれたって感じです!
規制の多い昨今、よくここまで攻めた映画を作ってくれました!
ビックリ、ドッキリ、クリト○ス!!(笑)
傑作!!
キー坊

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