MasahideYoshida

孤狼の血のMasahideYoshidaのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.0
2018年公開
監督 : 白石和彌
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2つの暴力団の緊張関係続く広島は呉で、「なんでもあり」の捜査スタイルの一人のマル暴の暗躍を描いた物語。

見方次第ではこれは、「理想の上司とは何か」と言う映画な気もします。国立大出のエリートが(訳あって)彼の下につくのだけど、初日から散々な目にあうし、違法捜査連発のスタイルに怒りを募らせていく。ただ、そんな破天荒な上司が「何を大事に考えて検察やってるのか」を知ることで、その考えが少しずつ変わっていく。

上司であろうと部下であろうと、その人が「もっとも大事にしようとしていることはなんなのか」を理解することってとても大事なことで。それ次第で、スタイルは何を意味しているのかが決まるしね。そして上司はなんだかんだ言って、部下に教えてあげられることって「自分が思う”最高の仕事”をやってみせること」しかないような気もする。それで”美学が違う”と言われたらそれまでと言うか。

とか、まともっぽいレビュー書きましたが冒頭から豚のうんこ食わされるシーンだし、生首やら水死体やらグロ注意なヤクザ映画です。俳優のみなさんが、楽しそうに演技しているのが眼福でした。役所広司はやっぱり千両役者。白石監督は、人間の臭さ汚さがやっぱり極上にうまいと思う。