29歳に限らず、人生っていつだって迷うし、隣の芝生は青く見える。
美人でバリバリ仕事ができて恋人がいる人でも、他人には見えない哀しみを抱えているし、いつもニコニコ笑っている人が羨ましい。
いつもニコニコしている人でも、やっぱり裕福になりたいし、恋人だってほしい。
完全無欠の幸せなんて、人間はきっと味わうことができない。それでもそれを探して、追い求めて、また涙を流す。
そんな人々を優しく抱きしめるような、あたたかい人間賛歌の映画だった。
見終わった後、彼女たちと同じく、新しい人生のスタートラインに立ったような気持ちになった。
迷ったとき、どうしようもない哀しみや寂しさを感じたとき、また見返したい映画になった。
こういう映画に出会えて嬉しいな。
香港では繰り返し何度も上演されてる舞台の映画化みたい。
エンディングに舞台への溢れんばかりのリスペクトが表れていて、とても愛されている作品なんだなと感じた。
作品への愛がダイレクトに伝わってくるところもまた清々しくて愛しい。
好みが分かれるみたいだけど、私はめちゃくちゃ好きな映画。