トケグチアワユキ

勝手にふるえてろのトケグチアワユキのレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
4.6
消えてしまった自分、忘れられた存在。
見られたい姿、理想とする自分。
手の届く関係、妄想の身体。

絶滅種が絶滅に至ったのは、絶滅したかったのか、せざるを得なかったのか。
絶滅したのか、させられたのか。
絶滅という結果を喜んでいるのか悲しんでいるのか、それは絶滅した自分が? それとも絶滅させた側?

考えれば考えるほど、他者のことはわからないし、自分のこともわからない。
すべては透明に近づく。

確かなものは涙かもしれない。
着信履歴かもしれない。
心許ないオカリナにあわせてくれる壁ドンの低音は心強い。か? ホントに?

いっぱいあきらめたな。
いっぱい忘れたな。
追認と諦念。