mtakky2001

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のmtakky2001のレビュー・感想・評価

3.1
アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソンが隠したベトナム戦争の実態をワシントンポストが政府機密文書を元に暴いた実際の事件に基づく作品をメリル・ストリープが社主とトム・ハンクスが編集局長で描く、となれば面白いに決まってる♫連邦最高裁まで争われた「報道の自由」と「国益の為の機密保持義務」。それぞれの正義を信じて新聞社も政府も引かない。そこに元国防長官のマクナマラ氏が大きく関わる。映画「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白」が製作されたのもこの事件があったからなのだろうと想像した。
この事件の後、キレたニクソンはウォーターゲート事件を引き起こす。この同じキャストでウォーターゲート事件を追うドラマシリーズを作ったら凄そう。しかし冷戦時代のワシントンポストは「ポトマック河畔のプラウダ」と揶揄される程、ソ連寄りで、反アメリカ政府的だったようだ。
また、同社の現在のオーナーはアマゾン創業者のジェフ・ベゾスであるのも興味深い。

更にウェブを見てたらこんな記事が
「中国政府、そして中国共産党がすでにニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの紙面を定期的に買ってしまっているからなのだ。実は、この2紙がここ2年ほど毎月1~2 回、定期的に「中国日報」(チャイナデイリー)を自紙の一部に入れて、刊行し、配布しているという実態がある。ワシントン・ポストもニューヨーク・タイムズも、中国日報の一部を自社の新聞の中に組み込んできたのだ。だから中国政府は、中国日報の紙面を使って今回のような広告をすぐ簡単に出せるのである。

 中国日報は中国共産党中央宣伝部が直轄する英字新聞である。同共産党の公式の機関紙は「人民日報」と「光明日報」とされるが、中国日報もランクは一段、下がるとはいえ、英文の立派な同党機関紙なのである。中身は中国共産党の主張を対外発信するプロパガンダ新聞であり、ニュースも同党の望む形でしか載せられない。だから「中国は知的所有権を尊重している」とか「チベットの人権を重視している」などというデマ記事さえ、英文で米国の両大手新聞の一般読者の目に触れることになるのである。 」
https://blogs.yahoo.co.jp/saipan_is_number1/61853393.html

アメリカ政府の方針に従ったような記事だけを書くのは報道の自殺だ!とばかりにジャーナリズムに燃えた当時のワシントンポスト記者が、今は中国共産党の機関紙を定期的に組み入れて配っていると聞いたらどう思うのかなぁ?自国の政府の方針に沿った記事は書かないが、外国の政党の意見そのものをそのまま配布する現在のワシントンポストにジャーナリズムはあるのかなぁ?
mtakky2001

mtakky2001