月島たん

パレードの月島たんのレビュー・感想・評価

パレード(2010年製作の映画)
3.9
秘密は意外とばれているということ。
空気を読みすぎると歪むということ。
占い師の言ってたとおりだったこと。

この部屋が彼らの「世界」。お互い深く干渉しない上辺のつながりだけれど、というより、だからこその居心地の良さを絶妙なバランスで形成していて、その成り立ちを崩したくない気持は正義感や倫理よりも勝る。薄々気づいていても面倒はごめんだから絶対に掘り下げたりしない。見て見ぬふりで、偽りの平和な世界だけが自分の居場所。

画面の色味がずっとグリーンっぽいのもあって、平和なシーンでも終始どこか不穏な雰囲気を醸していた。

最後の「行くでしょ?」は「何事もなかったことにしないとこの世界が壊れるんですけど。わかってるよな?」ってことだね。とにかく世界を保ち続けようとする皆の顔が不 気 味!!