ちゃん

ピンクのちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ピンク(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

この作品で描かれている問題は日本でもそのまま言えることだと思います。

ついて行った方が悪い、
そんな格好している方が悪い、
自分もそのつもりだったんじゃないか、
嘘をついているんじゃないか
…など、
被害者側を責めるような論調は、日本でも良く耳にします。

原告側の証言(偽証)を聞いていると腹の底から悔しく、怒りが湧いてきました。
何重もの被害を加えられている上になぜさらにこんな理不尽な目に遭わなければならないのか?

ディーパクは入念な下調べ(描かれていませんが相当な準備を行っていた筈です)で得た情報を元に、とことん冷静にかつ巧みな誘導で、原告側や自らの依頼人である被告側からの発言を引き出します。
それにより裁判長に真実を伝え、印象付けていきます。

作中、ファラクの言動には何度か苛立ちを感じさせられましたが、
「普通の生活」を一刻も早く取り戻したいが故であることは理解できます。

結末は救われるものでしたが、
ミナールを拉致して更なる暴行を加えたアンキトやダンピーたちの罪状はあれだけ?というのはちょっと納得できませんでした。

ディーパクのキャラクターの描かれ方が少し不足しているような気がしました。
ランタイムがもうちょっと長くても良いので、そこをもう少し深掘りしてほしかったです。

バッチャンやミナール、ファラクはじめ、俳優陣の演技はみなさん素晴らしいものでした。
ちゃん

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