イカ

ピンクのイカのネタバレレビュー・内容・結末

ピンク(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

お金払ってるのに全然観てないJAIHOで観ました。阿部寛の映画が観たいなって朝起きたとき思ってたのに、アミダーブ・バッチャンにしてしまった。
内容はあらすじ通りで、かなりきついシーンもあったけど、法廷劇が中心。
法廷で劇的に、リーガル・ハイみたいな感じでやるのかなとおもったら、どちらかと言うと熱血。
バッチャンがレイプにあった女子たちを鼓舞しながら、自他の境界曖昧めのおぼっちゃまレイプ犯と法廷で戦う。
ネトフリドラマ『デリー凶悪事件』のような、歌最低限しか入らないインド映画。
何か新しい所感や視点を持ち帰りたくて見たけど、うーんそうだよなって感じではあり。バッチャンくらい強い弁護士じゃないと、レイプで逆告訴ではかてないってことー?!(の割に普通に証拠揃えて一般的な道徳を説いただけな気もする〜)
インド、性被害にあった人への司法と警察の対応酷すぎる。日本もひどいと思うけども。

犯人たちもバカすぎる。なんでさらに罪を重ねるのか…これが男の沽券ってやつなのか? デリー凶悪事件のシーズン1も、謎にレイプをけしかけるやつが犯人グループの1人でいて、ハァ?って感じだった。全然気持ちがわからない。性犯罪ってやっぱちょっと頭足りないやつじゃないとやらないよな…後先のことが考えられないっていうか、衝動的、自他境界が曖昧で他人の気持ちがわからない。
主犯のボケナスは、『彼女は頭が悪いから』とほぼ同じ犯行動機で、古今東西かー。

まあなんかやるせなかった。
でもアミダーブ・バッチャンというスーパースターが主演でこういう作品が作られるのは、インドの性に対する倫理観が急速に進んでる証なのかもしれない。
父的な男性が娘的な女性を救う構図になってはいるけど、私はこれ自体まるまる悪だとは思わないし、群像劇・手に汗握る法廷劇としてのクオリティも高いと思う。
イカ

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