Takahiko

ボヘミアン・ラプソディのTakahikoのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
5.0
フレディー・マーキュリーとQUEENの持つ愛を、求めていた愛を、音楽と映像に昇華させた最高傑作でした。

もう3回見たけど毎回心が震えて涙がこれでもなと溢れる。応援上映めちゃ楽しいのでオススメです!!!

(世界で一番好きなバンドがQUEENなので、このレビューは、映画のレビューとしては、どうしてもややバイアスかかります。すみません。笑)

20年前、中学に上がった時、かつてQueenファンだった母親がCDを買ってくれたのがきっかけで、それ以来私もQUEENファンに。
そのアルバムの最初の曲が「ボヘミアン・ラプソディ」
不思議なコーラスから始まって、バラードになり、オペラになり、ロックになり、最後は儚げに"nothing really matters"(本当はどうでもいいことさ)で終わる。フレディの歌声と、その曲の独創性とクオリティに心を奪われました。

それから20年。予告編見て毎回ワクワクが止まらなかったこの映画がついに公開。本当に楽しみにしてた映画というのは、公開されたらされたで、もう終わってしまうのか、というのが逆にさみしくなります。笑

終盤はずっと号泣して過呼吸になるかと思った。すごすぎて、見終わったらぐったり。笑

2回目のsomebody to loveのシーンからは本当に圧巻です。
元々そんなにQUEENファンじゃない隣の友人も泣いていたから、僕の思い入れ関係なく、あのすごさは伝わるかと。なんで泣いてるのか、言葉にできないけど涙が止まらない。そんな後半20分でした。

ジョン・レノンは平和について歌うことについて神からギフトを与えられているとしたら、フレディーは愛について歌うことを神から運命づけられている。そんなことをどこかの誰かから昔聞いたけど、それは、彼が誰よりも愛に渇望していたからでもあるのかもしれない、と映画を見て思った。
全体としてフレディーのセクシャリティに焦点が当たることもあり、見ていて苦しくなるシーンも多い。成功の裏にあった孤独や、メンバーとの仲違い、メアリーとの離別等を経て、フレディの愛への渇望みたいなものが強く描かれている。
ただ、だからこそ、終盤彼が仲間たちに対してあるカミングアウトをし、I decide what I am – a performer who gives the people what they wantというセリフとともに
"Family"と彼が呼ぶメンバーたちと結束を新たにし、ステージに立つところからの凄みを増している。曲もシーンにぴったり。

劇中にも流れる”Under Pressure”という曲の
”Why can't we give LOVE that one more chance”(愛にもう一度チャンスを与えようじゃないか!)
というフレーズが、今まで以上に強く響いてくる。

この映画においては、メアリーあるいあジミー、そして”Family"との関係性に恵まれた時代が、Killer Queen、Bohemian Rhapsodyをリリースし、Live AIDに出た時代とシンクロするのは、フレディにとって"Somebody to love"がいる時代こそ、やはり輝ける時代なのだ。

そのLIVE AIDでの演奏シーン20分は、映画史に残ると思います。
これまでのストーリーによって語られてきた葛藤や苦しみ、"Family"との絆、バンドとしての信念や名声、そして失い、渇望し、再び手に入れた愛といったすべてが、フレディの声とQUEENの音楽に昇華した瞬間であり、圧倒的な力を持ったクライマックス。

20年間、合計何万回と聞いてきたQUEENの曲が、これまでのストーリーにより、さらに生き生きしてきて、もういままでの何倍も感動した。
ネタばれ?関係ない、見ればわかります。

ライブエイドの音源に合わせて、違和感なく映像を作りあげたキャストとスタッフには本当に感謝したい。

絶対聞いたことある曲ばかりだし、QUEENをそこまで知らなくても絶対に感動できる映画です。
もう2回見たけどあと3回くらい見る。

願わくば、せっかくみんなでスクリーンで見ているのかだから、観客みんなでWe will rock youやRadio GAGAでは手をたたいたりしたいなぁ
Takahiko

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