天然パーマのとおる

X-MEN:ダーク・フェニックスの天然パーマのとおるのレビュー・感想・評価

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)
3.7
デッドプールやウルヴァリンなども含め映画X-MENシリーズすべてを鑑賞したうえで、個人的には良い意味でエンターテイメント色の強かったフューチャーアンドパストが一番好き。
次いでローガンで、完成度の高さと、一人のミュータントの終わりと、新たな始まりを感じる展開も大好きだった。
他の作品にも思い入れがたくさんある。

そんな中、本作はなんとも感想に困る作品でした。単体作品として観たらすごくクオリティは高く、映像のスケールはシリーズ中ダントツだとも思う。
ただ、メインシリーズでありながら、今までと異なる雰囲気にすごく戸惑いを感じた。これまでのメインシリーズ作品は群衆劇だった。ミュータントのいる世界の変化そのものが主役。だからこそ作中時代が変わっても演じる俳優たちが変わっても自然と受け入れることができて楽しめてきた。
それに対して本作はジーンの葛藤と成長と圧倒的強さ、他のキャラクターがそれに対しての副次的要素になっていた気がする。
あと、ヒット曲に合わせた軽やかなクイックシルバーのソロパートも欲しかった(笑)
戦いはしっかり各々の個性が出ていたけれどね。
その流れが良いか悪いかというよりも、20世紀フォックスが続けてきたX-MENシリーズのメインストリームがこの展開で終わりかと思うと、ずっとシリーズを観てきたひとりのファンとして少し切なさがある。