KAZUYA

X-MEN:ダーク・フェニックスのKAZUYAのレビュー・感想・評価

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)
1.5
X-Menは初めて観たコミックヒーロー作品でとても思い入れがあり、シリーズ全てを観てきた大ファンです。
前評判が悪いのは知ってましたが、今までシリーズを支えてきたサイモン・キンバーグがどんな映画を撮るのか楽しみでした。

この映画の何が凄いって、ファンのツボをことごとく外しながら、葛藤のない戦いを2億ドルくらい使って2時間にまとめあげた点です。

まず、キャラクターたちの言動が全く共感できないようにわざと描かれてるの?ってくらい酷い。嘘つきだから嫌いとか、危険だから殺すとか、短絡的すぎるんですよ。今まで経験してきた差別や戦いで成長した姿とかそんなものはもちろん見れません。積み上げてきたものを一瞬で崩すようなおバカキャラに成り下がってしまったX-Menなんて見たくなかった。
レイヴンのX-Women発言は性差別者を煽っているようにしか思えない。X-Menはマイノリティの差別を描いてる作品なのにね。

出番のバランスも悪すぎ。マカヴォイのチャールズは2時間ずっと出てくるのに、その対極にあるはずのファスベンダーのエリックなんて前半は一切出てこないし、映画全体で見ても30分くらいしか出てこない。メインキャラクターなのに特別ゲスト感が凄い。
そして、新生X-Menで1番面白いキャラクターのクイックシルバー活躍が全然見れないのは辛い。エリックとの親子関係も一切描かれないし。エヴァン・ピーターズの撮影スケジュールが確保できなかったのかな、、、?
例のあのメインキャラクターの退場については、予告の通りすぎて全く驚かなかったです。

行き当たりばったりな展開でキャラクターも嫌なやつばかりなので、ファイナルバトルが一切盛り上がらない。バトル自体はX-Menがみんなで協力し合い、本来は楽しめるはずなのに、全く知らないキャラが2名ほど混じっているし、何よりも敵に魅力がない。チャステインの無駄遣いだし、何なら本人も無駄遣いされているのを察しているようでした。

オチがデイズ・オブ・フューチャー・パストと全く繋がらないので、何のためにウルヴァリンがタイムトラベルしたのかわからなくなりました。せめて新生シリーズはちゃんと繋げようぜ。

これで20世紀FOXのX-Men終了?あまりにも酷いです。シリーズから消えて無くなって欲しいし、ディズニーマーベルがいい作品を作ってくれることを祈ってます。
KAZUYA

KAZUYA