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少女ファニーと運命の旅のdbのレビュー・感想・評価

少女ファニーと運命の旅(2016年製作の映画)
4.5
6歳の少女「ユダヤ人をやめられないの?」

わずか13歳のユダヤ人少女がリーダーとなり、9人の子どもたちだけでナチス支配下のフランスからスイスへと過酷な逃避行を繰り広げる姿を描いた実話の感動ドラマ。

のっけから、密告された相手に対しそのことを理解していない子供が別れ際に手を振っているシーンがあったりと、切なくてやるせない場面がいくつもあった。

なかでも、6歳の妹の「私たちが悪いユダヤ人なら、ユダヤ人をやめられないの?」といった疑問が、胸に深く突き刺り抉られたような気持ちになってしまった。

作品全体を通してみると、無邪気な子供たちの微笑ましいシーンもあるので、少なからず救われた気になって見ていられたけれど…。映像としてのグロや残虐な行為が一切ない作品にも関わらず、精神的ダメージが強い一作だった。
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