俳優としても知られるセルジョ・カステリット監督作品。
取り巻く状況が八方ふさがりな主人公の名前はフォルトゥナータ。英語での意味はLuckyだ。
完璧には遠い、どちらかというとダメ母なフォルトゥナータをジャズミン・トリンカが好演。彼女は、この役でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を受賞している。
娘のことは愛しているけれど、ちゃんと見えてはいないから、問題の本質に気がつかない。自分が抱えている問題の原因がどこにあるのかを封印(記憶から無意識に消している)しているフォルトゥナータ。
その記憶なども物語が展開していく上でキーとなっていく。
脇を支える俳優にも魅力がある。娘の心理カウンセリング担当医に、ステファノ・アッコルシ。
幼馴染のチカーノに、最近人気のアレッサンドロ・ボルギ。
アッコルシは、年齢を重ねてからいい味が出てきたと思う。
このパトリツィオ役は、ちょっと複雑なんだけど、面白みのあるキャラクターだったな。
ボルギは、髪型でイメージまるで違う。
(「暗黒街」では坊主頭にモフモフヒゲだった)
元夫フランコを演じた、エドアルド・ペッシェは、鼻歌レベルでも歌が上手くて驚く。