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すばらしき映画音楽たちのchimのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.5
これは映画が好きな人が観るべき作品だと確信するほどかなり良かったです。

名作の名シーン、名曲…作曲者たちの裏側というか本当に贅沢な時間で、無声映画時代のことだったり、知らなかったことがたくさん知れてとても勉強になりました。

数々の名作も音楽無しでは名作になり得ないくらい、音楽がもたらす影響が凄いことだと思いました。音楽を聴けば、あの映画のだ!とすぐに映画としての印象が残る。シーンに合わせて観客から引き出したい感情だったりも考えて作っているのがこの音楽であるんだなあ、これから映画を観る時はもっとサウンドにも注目したいし映画としての楽しみ方が増えそう。

作曲者達が「音楽次第でシーンの与える印象が変わってしまう」と言っていましたが本当にその通りだと思います。タイムリーなことにYouTubeで"羊たちの沈黙"をラブロマンス風BGMにしたり、"メリーポピンズ"を不気味なホラー風BGMになっていたりと(編集の影響もある)音楽次第で印象がガラッと変わるなと実感してたところです。
「自分で鳥肌が立つような音楽でなければだめだ。自分で鳥肌がたてば他の人も立つ」
映画を見て鳥肌が立つって作曲者含めてその映画観ているほぼ全ての人に共通していて、うお〜ここでこの音楽は反則だわあ〜というところで使っているのは狙い撃ちといったところだったのねえ…
あまり作曲者は詳しくないのですが、私も知っているハンス・ジマー氏の「仕事を受けたあと怖くなってジョン・ウィリアムズに変わってくれと断りたいくらい」だと話していたのが結構衝撃的でした(関係ないけどハンスジマー氏、肌綺麗)でも映画の評価も変わってくるほどの映画音楽を作るにあたって、それだけのプレッシャーありながらもこの仕事は辞めないし好きだと言っているのが本当に愛してるからこそ作れるプロの技だなと感動しました。逆にこういう日本の映画音楽のドキュメンタリーも気になるのでぜひみたいなあ〜
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