累 かさねのTakamaruSuzukiのレビュー・感想・評価

全く期待していなかった、が予想外に良かった。

戯曲「サロメ」に擬えて、主人公・累の狂気と執念を巧妙に描いた脚本と、それを見事に演じ切った主演二人。

特に太鳳ちゃん！一人称としてのニナの人格変容と、そこに入り込んだ累の人格変容、二つの人格×ビフォア／アフター合わせて四人格くらいを演じ分けている上に、クライマックスのパフォーマンスはあたかもサロメが乗り移ったかのような狂気。

どことなくセッションを彷彿とさせるような、尋常を捨て去った後の熱量高いラスト。賛否あるかもですが、好きです！