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ハッピー・デス・デイのkk1のレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
1.5
ループものをあまり観たことがない人向けの入門映画としてはまあまあだと思う。

ループものというジャンル自体すでにフォーマットが確立されているので、「一回目と二回目以降の描写の差異」とか「何が起きるかを言い当てる主人公」などフォーマットに沿ったシーンを使えばそこそこエンタメとして面白さの底上げはできる。
また、主人公が人間として成長していく展開はそのまんま「恋はデジャブ」を借用しているようだ。(映画内でも言及があったように)

しかしながら、上記のようなループもののお約束以上の技巧は全くない。
それどころかストーリーの根幹に大きな矛盾があったり脚本の稚拙さが気になってしまい結果的に映画としての完成度は低い。

キーパーソンの登場理由がそれだけ?とか、真犯人が病院でキーパーソンを解き放って放置なの?とか、登場人物の行動原理に突っ込みどころがありすぎる。
どうしても二段落ちにしたかっただけとしか思えず、取って付けたような展開のプロットだ。

ホラーとしても、「どうせ死んでもまたやり直せるんでしょ」という気持ちで見るため全然ハラハラドキドキできず、殺人鬼の襲撃シーンも早く終わって、と飛ばしながら観たくなる。

最後どんでん返しのつもりで真犯人を出してくるものの、真犯人の動機がショボすぎて、こんなの犯人誰でも良かっただろうという感じで肩透かしを食らう。

緻密な脚本とはとても言えず、ホラーとしてもループものとしても中途半端だった。
あまり物事を深く考えずに映画を見る人には良いかもしれない。
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