秋

クワイエット・プレイスの秋のレビュー・感想・評価

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
4.0
【決して音を出すな。生き抜くために】

映画館で地味に楽しみにしているのが、近日公開の映画の予告。そこで見た「クワイエット・プレイス DAY1」が面白そうと思ったと同時に、1作目「クワイエット・プレイス」も見れてないなぁと思ったので視聴。

結論から言うと、個人的にはめちゃくちゃどハマりです😆

荒廃した世界の中で生きるある家族。「音を出したらいけない」という絶対のルールがある中、些細な行動で音を出してしまうことで加速する緊張感、その音につられて彼らに迫り来る"何か"。音を出してしまった時の「あ…」という気持ちは、見ている人にも同じものを感じさせる。

役者たちの演技がとにかくすごい。基本的に言葉を発せないので手話やジェスチャーなど、身振り手振りで意思疎通を行わなきゃいけないのに、音を出してしまった時の緊張感と絶望感に満ちた顔は簡単にできるものじゃない。

何より、裏テーマのように感じたのが"家族愛"。音を出してはいけない世界で、生きづらさを感じる子どもたち。自由が規制され、常に恐怖に晒される子どもたちを見て、「大丈夫だ」と不安を感じさせないように振る舞うのは相当な勇気がいるはず。自分の命、常に音を気にしなければいけない緊張感、それを押し殺して子どもを守る父親と母親の姿はとにかくかっこいい。


見るのであれば、ぜひ夜の時間帯に見ることをおすすめしたい。あのスリリングな雰囲気は、静かで落ち着いた空気感で見てほしい。
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