家のほんの近くにあったけど行ったことがなかったあの夢の場所に入っていくことで、今までの彼女の世界(周り)にはいなかった、たくさんの"普通"の人たちが写されるラスト。
これからきっと彼女は本当の世界を知り、向き合っていくことになるんだと匂わせる。
ただ普通って何だろう。本当の世界って何だろう。誰がつくったんだろう。
彼女にとっては今までの世界や生活が普通だし、それが幸せで楽しくて。その毎日こそが本物なんだよな。そしてそこに愛もあるんだから。(お母さんもお母さんなりの愛情があって親子間だけの関係で言えばうまくいってた)
だから純粋に一言で括れないあのラストがむちゃくちゃ刺さってしまい、引きずりそう。
こんなフレッシュで重いラストを思いつくって、どんだけの才能よ。
って思ったらタンジェリンの監督か…。なるほど。
ボビーの眼差しが静かで優しくて、こういう大人になりたいって心から思えた。
この2時間で知らなかった現実を知れて、知らなかった世界を見れて、知らなかった感情に包まれている。
映画の力って心底偉大だと感じました。
