Kyoka

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のKyokaのレビュー・感想・評価

3.5
ちょっと予想してたのと違ってました。母親にもう少し社会性があって、それなのに貧困でがんばって生きていくっていうストーリーかな〜って思ってたけど、結構シリアス。
途中から娘のほうが精神的に大人に見えてきた。最後の、言えないよ、って言いながら大泣きする場面でわたしの感情も崩壊。
母親が悪いとか、行政が悪いとか、社会が悪いとか、そういうのじゃない。
どんな子どもにも権利があって、ひとりの人間なんだって主張を感じる。

どんな母親の下でも子どもは育っていくのだな、と。それと、途中でモーテルの管理側に言われた、それだから貧困なのよ、という言葉は結構しんどいものがある。でも、言いたくなる気持ちもわかる。とにかく、社会性に乏しい母親。ファック○ユー!のお祭り。因縁のあるママ友が働くお店で子どもとゲップ大会、、、ん〜。この母親の背景がきになる。どんな環境で育ってきたとか、なぜ職がないのか、その辺も描かれていると、もう少し母親のことも分かったのかも。

でもたぶん、この映画が言いたかったのは、こどももちゃんとわかっている、ってことなのかな。

フロリダのディズニーのふもとっていうのも、また、格差をわかりやすく表現していると思いました。富裕層にチップをねだったり。アメリカは自由の国、、、考えさせられますね。

終わり方が独特だけど、この終わり方に意味を感じる。だから、フロリダプロジェクト、真夏の魔法なのかもしれない。
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