腸炎

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリスの腸炎のレビュー・感想・評価

4.0
((建物の外観と道路を走る車)×2、(話をしている人、話を聞く人、顔×4)×4、館内通路、館内で座る人、館外に立つ人)×20。数字は適当です。
それぞれの話題は興味深いがとことん突き詰め尽くすということはなく提示にとどまっており(特にホームレス問題)、提示の仕方はほとんど同じで、上のようなパターンの繰り返しだと思えます。それでもほとんど飽きることなく最後まで見させられてしまうのはなぜかというと、顔がおもしろいからでしょうか? 3時間を大きく超える上映時間ですが、数秒以上のカットはなく画面は目まぐるしく変わり、その中で何を見ていたのかというと、いろいろな顔やその表情を追っていた気がします。最初のドーキンスさんの顔がかっこよく、ドーキンスさんってこんなにかっこよかったのか、と思ってしまいました。また、ある演奏会の場面では聴衆の顔が他の場面と違ってゆるんでいるように感じ、なぜこの会場の人の顔はこんなにゆるんでいるのか?立派な演奏に私には聞こえるけど素人の演奏会なのか?などと思ったりしました。その次の場面は何の場面か忘れましたが前の場面とは対照的に集まっている人の顔がキリッとしていたので、そうそうこれまではこういう感じだったよな、と思いました。まあそういうところがおもしろかったということになるぐらい顔のアップが多く、様々な人種性別年齢の顔の多様さとその変遷を楽しんでいたように思います。

あと、ラベルを貼られてかごに放りこまれるビデオテープみたいなのがカツン!カツン!ってすごい音を立てていたのであんな投げ方されていたら割れるのもあるんじゃないかな?と思ったことと、前半の最後のほうでめちゃパッションを込めた朗読があってあそこは感動しました!
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