りーふ

不倫する肉体のりーふのレビュー・感想・評価

不倫する肉体(2014年製作の映画)
3.5
原題は、暗い春、という意味だそう。明るい春もあれば暗い春もある。

「もう鎖に縛られることはない。生命を謳歌させる。」
でも、自由で新しい関係もすぐに鎖と化してしまう。だからまた自由を求める。自由と束縛のループ。まるで繰り返す季節のように。ループから抜け出してこそ、本物の「春」を見つけられるはず。
やっと一緒になれたやったーっという「倫理観より欲に忠実であれ」的なシーンで終わったけど、これは新たな束縛の始まりに過ぎないと思うと、不倫の滑稽さが伺えます。

さっきまで大事にしていた人が、他に好きな人ができた瞬間に邪魔者になるのが怖いと思った。しかも自分では邪魔と認識していないのが厄介だ。関わる人の大事さに絶対的なものはない。いつだって大事にできる人は限られてて、しかも人間は大事さに順序を付けたい生き物で、1位と2位の違いは決定的である。

結局どうなったのって思ったけど、不倫に答えを見つけるのも野暮なことですね。

邦題がクソ。訳した題名がダメになる現象って日本以外でも起こっているのだろうな、と思った。でも日本は邦題がダメ案件多すぎるとも思う、、、。あとこういう映画に出る子供って自分が出た映画を見るのだろうかとそこがいつも疑問。

クソ真面目なこと言うと、肉欲で結びついた二人は歳を重ねたら性欲と共に関係が減退していくと思うので長期的に見たら不倫は圧倒的に悪い意思決定ですけどね、、。
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