多幸感に溢れ、凄過ぎる完成度。100分に満たない時間でたくさんのメッセージが詰め込まれ、しかも押し付けがましくない。鑑賞者はフラットに受け止められる。
「好きなことを諦めない」
「偏見なき友情の素晴らしさ」
「いつだって子を受け入れる偉大な親」
「加害者を糾弾するか？同情するか？」
「映画をはじめとした創作の根源的な喜び」
「作り手が悪でも作品は残すべきか？」
などなど。これでも足らないはずの盛りだくさん。
個人的には特に親の偉大さに食らいました。そりゃあ、ブリグズビーを認めるのは嫌でしょ。やっとやっと戻ってきた我が子からすぐに精神的子離れができる人間力。
犯罪者への肩入れだー。主人公たちも人に迷惑をかけてるぞー。とかに関しては、ちゃんと罰せられてるし許容範囲に見える。そう感じちゃったら疲れてるんだと思う。
ーーーーーーーーー
・ラストの劇中劇。なんとなく『虹の女神』を思い出しました。ちょっぴりチープな作品の再現の上手さ。そしてそこから感じる、今作の作り手が持ち合わせる映画愛。
・チープ表現の上手さは翻訳にも。「スーパー・チンプン！チンプンはカンプンと組めば最強なんだ」とかって、日本語化にあたってのナイスアイデアなんだと思います。
