金宮さん

赤色彗星倶楽部の金宮さんのレビュー・感想・評価

赤色彗星倶楽部(2017年製作の映画)
4.0
たまにもったりしたり、訳がわからん演出も多く確かにしんどい。でも途中で急展開するプロットとそこに日常的ノスタルジーと天文学ファンタジーを混ぜてくるコンセプトが抜群によい。

がまんして鑑賞していくとあらすじにある「願いごとなんて、きっとひとつもなかった」のキャッチコピーにぶん殴られることになる。

というか手島実優さんが良すぎる。早稲田大学映研の自主制作だと思うので、輝きすぎて異物感があるほど。どうやってキャスティングしたんだろう?

タイトルがよい。終わり方やエンドクレジットもとってもよい。とにかく前半我慢する映画。

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・国語の先生は深みがあることを言ってる感じがする。大学生が言ってると思うと若年寄りすぎやしないか?と思わなくもないが、そんなひねくれた見方をせずに、独立させてみると面白い言葉たち。「同じ値段のラーメンなら美味しい方が流行る。それすなわち国語の学習」「ベルトの高さは偏差値の高さ」「大事なことに答えはない。真実ってさりげないですね」

・主人公とヒロインの会話も洒脱を狙いすぎてる感はあるが「そんな前向きにはなれないよ→じゃあ横向きでいいよ。」はシチュエーションも相まってグッときました。

・謎演出ではあるものの序盤かなりの尺を費やす軽音部のフジファブリックぽい演奏がレベル高い。これに代表されるように、映像や美術などハイレベルなものを映したくて冗長化してることが多かったが、そんなのは大学生自主制作の愛嬌だと思います。
金宮さん

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