能戸淳

虎狼の群れの能戸淳のレビュー・感想・評価

虎狼の群れ(2017年製作の映画)
5.0
菅田俊さん主演の、まさに極上のクライムサスペンス作品の第1巻だった。

僕はここ3年ほど自宅ではオールイン社のⅤシネマを好んで観るんだけど、僕がGPミュージアム社時代を含めこれまで同社の300作以上の作品を見た中では、甲乙つけがたい10本の作品に入ると思うし、これまで800本は観たであろう邦画全体でもやはり20本の作品の1作に入る感じ。

★僕の「甲乙つけがたい10本の作品」(オールイン社)★
極道の紋章、ブラックマフィア、武闘派の道、日本やくざ抗争史 絶縁、実録 闇のシンジケート、太陽が弾ける日、マッドドッグ、首領の野望、極道天下布武(今後の展開次第だけど第2幕までは確実にイイ!)、虎狼の群れ
※ここにある作品の共通点って、「途方もない暴力」「人の気持ちの機微」「組織というものの残忍さ」を描いていることもさることながら、「情」が根底に流れているということかな。

ストーリーだけど、孤島である島が舞台。そこでは3つの組織によって暴力の均衡が保たれていたが、警察の介入によって1つの組織が壊滅。そして時間が流れ壊滅した組織の幹部(小木茂光さん)が収監から帰ってくることで、急激に情勢が動き出す・・・って感じ。

菅田俊さんが島を思い組織の均衡を願うものの脛に傷を負う刑事役で主演。
忍成修吾さんが配属され菅田俊さんとコンビを組む新人刑事役。
阿部亮平さんが亡くなった兄貴分(山下真司さん)を慕う激情だが島を何より大事に思う組長役。
さらに、渡辺いっけいさん、小木茂光さん、大友康平さんらの素晴らしい方々が脇を固める。

そして映像や音楽も美しいのだ。
特に冒頭の取引の場面の描き方はゾクゾクさせるものがあった。

第2巻のリリース、心待ちにしています!
能戸淳

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