このレビューはネタバレを含みます
「偶然は、優秀な助監督」
ホントか嘘だかわからん名言w
むしろヴァルダはしっかり「演出」する方だからな...笑
でも、その中にやっぱり光る偶然があるんだろうなぁ。好き。
JRとヴァルダの出逢わなかった場面から始めるところからしてラブすぎる笑(バス、待てなさそうだよな笑)
どの作品も最高なんだけど、特に好きなのは
コンテナに貼り付けた妻たちかな。
心臓部分でそれぞれ吐露する心情が、画も相まって本当に心の内を視覚化しているような、心の声をダイレクトに聴いているような感覚があって面白かった。
「視覚的に」語ることで感じとれるものってまた格別。
だから「視力が低下してる」ってことはアーティストのヴァルダにとっては死活問題だとは思うんだよねぇ。
ヴァルダは「老い」に関しては悲観的でもなければむしろ楽しんでる方だと思うけど、
こと視力に関しては魂の一部だろうから。
そうはいっても生の終わりを意識してなかったこともないだろうし、若いJRとの対比がちょこちょこ映し出されてたのはそういう想いからなんだろうな。
お気に入りは、螺旋階段を飄々と登っていくJRと一段一段マイペースにのぼっていくヴァルダ笑 JRが降りてくることで同じ目線に立つ。
いやお気に入りシーンが多すぎるんだけど、
「見えにくくなってきた視界」の再現は格別にすきw 上下に揺れてるようにみえると切実そうなヴァルダの声に、ゆらゆら揺れ始めるアルファベットwwww
「そうそうこれよ」笑
最後にようやくメガネを外したJRの顔がみえないのも、くすっとした笑
現実と創作をリンクする茶目っ気が私は大好きなんよ。
初見:3.9 awesome
・ちょこちょこ出てくるネコチャンに癒やされる
・ゴダールの作品に対抗してルーブル美術館最短鑑賞記録を破ろうとしてるの超楽しそうでお茶目でラブ。
・そもそもカメラを模したトラックってだけで素敵なのに、実際にレンズ部分から写真が現像されてくるとか素敵すぎ。
・「海の仕事は早い」一夜で消えてしまう儚さ、ラブ。