友罪のぼずごんのレビュー・感想・評価

過去に罪を犯した人間の社会復帰、そして受け容れる周囲の人間。難しくも、身近な問題を、映画化し世に投げ掛けた、スタッフ陣の熱意と真摯な姿勢に拍手を送りたい。「自分が、もし、その立場になったら」と考える機会を与えてくれた。自分がどちら側に立たされるかによって考え方が変わる、非常に難しい問題である。あえて加害者目線で描いた構成は良かったが、群像劇ではなく主人公一人のエピソードに絞った方がダイレクトに伝わったかもしれない。ただ、タクシードライバー一家のエピソードは、メインを凌ぐくらい胸に刺さった。