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コンプリシティ/優しい共犯のpurimoのレビュー・感想・評価

3.8
強い目力のポスターに惹きつけられ、予備知識0のまま、試写にて鑑賞。

藤竜也さんが、まず素晴らしい。寡黙で武骨ながらも、深い人情と愛情を内に秘めた、田舎町の蕎麦職人を演じられています。
そして、無口だからこそ、その繊細な感情の揺れが、微妙な表情に表れるリュウ君。彼が不法滞在者となる前に大将に出会えていたら・・・と思わずにはいられません。
ラストは、あの後どうなったのかをもう少し見たかったような気もしますが、わざと見せないのかな~とも思いました。

昨年の冬、スキー場へ向かうバスでベトナム人の若者達に出会いました。彼らは技能実習生で、休暇を使ってスキーを楽しみに来たとのこと。片言の日本語で、目をキラキラさせて話してくれたのが印象的でした。そんな幸せな人達ばかりではないのかも・・・と、この映画を見て考えさせられました。

ー先入観なしに見たいので、鑑賞前のトークイベントはあまり好きではありませんが、今回のゲスト(LiLiCoさん、ロン・モンロウさん)とMCの方の話す内容と姿勢が、とても良かったです。作品に対する強い思い入れが感じられました。
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