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「コンプリシティ/優しい共犯」に投稿された感想・評価

Yasuyo

Yasuyoの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

喜怒哀楽が控えめだけど
とても伝わる中国人。
あらすじとは違い
それほど寡黙でもなく頑固親父でもなく
優しくユーモアのあるお父さん。

それぞれが
物理的・心情的に
祖母、母・息子と離れている暮らし。
そんな2人の距離が縮まる流れが良かった。

「おとうさん」
と言って慕ってくれる中国人が
健気で大事になっていったんだろう。

外国人の就労について
あまり詳しく無いので
難しいことはよく分からないのだけど
きちんと手順を踏んで
蕎麦屋を継いだら
なんて良い話だろう
と、思った。

でも、調べたら
強制送還されたあと
すぐには再入国出来ないみたいだし
不法就労の助長は
3年以下の懲役、または300万以下の罰金と。

きっとお互い
もっと一緒に蕎麦を打ちたかっただろうけど
相手のために逃がし
相手のために逃げたんだろうな

その後、中国人はどうなるのか
お父さんはどうなるのか

はっきりとしないままの終わりだったけど

北京で蕎麦屋を開いて欲しい
という一縷の望みは持ってしまった。

…見た映画が「君の名は。」で
最後に自分の名前をボイスメッセージに残す

これは、蛇足だったような。
玉造

玉造の感想・評価

3.6
窃盗シーンから始まる。
日本に不正入国した中国人チェン達が斡旋業者から仕事をもらい、盗みを働く毎日…という設定なのかと思っていたが、どうやら実習生として日本に来たらしい。

真面目な青年チェンはこの生活に何とか抜け出したいと思っていたが、何とか他人を装い蕎麦屋で働くことに。そこで寡黙だが蕎麦を打つ仕事に誇りを持って働く店主弘と優しいその娘香織。そし不思議な魅力の葉月。
チェンの心が次第に解れていく。

弘役の藤竜也がいい。
大人しいが真面目なチェンを息子のように可愛がるように。(息子はいるが、継がずに閉店を迫る)不器用でぶっきらぼうだが、愛情ある人柄を何とも言えない可愛さ?で演じている。

チェン役のルー ユーライもいつ捕まるか分からない日々に怯えながら毎日を過ごす不安定な気持ちを表情や仕草で、ついかばいたくなる。
中国に残した母や祖母とのシーンも口うるさい祖母がなけなしのお金を持たせる所は泣ける。

実習生で来日したのに、なぜ辞めて不法滞在者になったのか描かれずイマイチ良く分からなかった。
実習生に日本人が虐めたり、見下したりという問題があるという。それも描いた方が良かったのでは。

チェンはどこへいくのか?
本当の名前を叫んで。

ルー ユーライ。20代後半かと思いきや何と当時37才!
<法か情か、異国青年への思い>

中国の貧しい暮らしを脱したいと日本に来た若者が、技能実習生の過酷な労働に耐えかねて逃げ出し、不法滞在を余儀なくされ犯罪に加担するが、情に厚い蕎麦屋店主に出会い希望を見出す、という日中合作映画である。
技能実習生とか不法滞在の問題が背景にあるがそれより、異国で行き場を失ってもがく若者の姿を軸に描いていて、どこか孤独を抱えた老店主と若者が親子のような絆を築いていく様には心揺さぶられる。
純朴な若者を演じたルー・ユーライもいいが、藤竜也の演技が深い。
一度は去った若者が行く当てもなく帰れば黙って迎え、警察に追われれば法を犯してでも庇う。若者から初めて「お父さん」と呼ばれた時は背中で応え、「北京で一緒に蕎麦屋をやろう」と言われ無邪気に喜ぶ。年輪と包み込むような大きさを感じた。
また、是枝作品を多く撮っている山崎カメラマンの映像が素晴らしい。チェンと葉月の二人乗り自転車のシーン、花火大会に浮かび上がる二人のシルエットは特に強烈なインパクトを残す。
残念に思えたのは、若者の転落の原因である技能実習生の実態が抜け落ちていたこと、中国での若者の家族、暮らし、夢を描く回想シーンが度々挿入されて話のリズムが分断されたこと、窃盗団との絡みが中途半端だったことか。
と不満を持ちつつも、初長編なだけに次作に期待したい。
※映画のあらすじはブログ『偏愛的映画案内』をご覧ください。
毎週毎週、技能実習生の話とか留学生の話とか最近だとスリランカからやって来た挙句国が管理する施設で病死してしまった女性の話とか、そういうニュースをクリップし続けて97週目なんですけど、だからこの作品についても劇場公開された2020年1月から気にしていまして、でもなー劇場まで足を運ぶ機会もないしなー。って半ば見ることをあきらめていたのですが遂にアマゾンレンタルにやって来たので見ることができました、という感慨。
ドイツとかUKとかUSとかそのあたりの映画レビューを読んでも制作者が伝えたかったであろうところは伝わっているっぽいので、なんというか「外国人就労者の肩を持ちがちな私」だから偏った見方になっているのでは、って心配する必要がなさそうで、つまり予備知識なく見ても楽しめる作品でしたよ。
面白いのは、海外の本作評で絶対に「食を通じたコミュニケーション」ってフレーズが出てくるところ。われわれ日本人にとって蕎麦屋の職人っていうのは一種の記号でしかないわけですけれど、そうね、そう言われればゴハン食べるシーン、多いね。それで、在留資格なんて後付けで必要とされているモノに比べて、腹が減ったら食う・どうせ食うなら美味いものが食いたい、みたいなイキモノとしての根源である「食」のシーンが頻々と挿入されるのは意味あるな、というようなことを振り返って思いました。
みー

みーの感想・評価

3.7
技能実習に来るまでの流れを一気に説明するのではなく、少しずつ挿入していくことで、主人公の苦悩や葛藤がじわじわと浸透してくるのが良かったと思います。
説明的な台詞がほとんどないのも、観る側に余計ストレスを生まず、良かったです。
ただ、日本に来てから不法滞在になるまでのエピソードがごっそり抜けていることで、技能実習の実情を知らない人には、主人公が「仕事が嫌になってバックれて犯罪に走っただらしない奴」に見えてしまい、彼の窮状が伝わらなくなってしまうのではないかと思いました。
もっとも、この映画の主軸はあくまで立場の違う者の交流であり、主人公のバックグラウンドに時間を割き過ぎるのは得策ではないかもしれませんが。
yoruichi

yoruichiの感想・評価

3.4
人の弱みに漬け込む奴の方が 悪いんだけど。この人達の環境として 気持ちは解るんだけど。このラストには 悪い予感しか無いなぁ。
KojiChaya

KojiChayaの感想・評価

3.8
青年が自己を見つめる成長の物語。流されるままに技能実習生として日本にきた主人公。技能実習生という立場と社会的問題を背景とした時代性もありながら、漠然と将来の不安を感じながも自我の確立を模索する青年の苦悩という普遍的なテーマを持った良い映画でした。君の名は?

近浦監督の次回作も期待したいです。
わわこ

わわこの感想・評価

4.1
技能実習生制度の影の部分を書いてるけど、風刺が強すぎなくて見やすい。ちょっと蕎麦屋のおじいちゃんの性格が分かりやすすぎる。
評価:着地点が不快。ラストまでは完璧。

中国から技能実習生として来日したものの、
不法滞在者の身となってしまったチェン。
とある田舎のそばやで働いていくことになり…

この主演ルー・ユーライさんの表情がたまらなくいい。
そしてテレサテンのノスタルジー。

ラストにいくまでは「この映画観た?」って話題に出したくなる作品でしたよ。現実味が消えてしまうような着地点がやや不快に感じました。

PS 個人的には「外国人技能実習制度」は使い捨て外国人制度で、日本の事絶対キライになる制度だと思っているけど、これは2021年『海辺の彼女たち』とも対比しながら改めてこの映画の意義を考えたい。
toddy12

toddy12の感想・評価

3.9
全体的には良かったが、
逃げ出して木の下で泣いた後、
なんであんなにすんなり戻って何事もなくことが進んでんの?って結構不自然に感じて引っ掛かった(笑)

女ヒロインがえらく長身に見えたが、
後から身長調べて164でびっくり。
声と話し方がやたらフェミニンな人で見た目の印象とのギャップがあった。

主人公の役者も当時で30半ばなのね、
顔立ちや雰囲気若く見える人だな。

藤竜也さんの配役と演技も光ってました。
娘役の話し声や雰囲気は苦手だけど、ああいう役柄が求められてたのだろうね。
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