柴田龍

カランコエの花の柴田龍のレビュー・感想・評価

カランコエの花(2016年製作の映画)
3.0
ボーダーレスな東京であっても、自身のセクシャリティが、他の人と違うということで、心に負担となっている方は、決して少なくないんだなと感じさせられました。
ラストシーンからエンドロールまでの流れの中、劇場内は、39分間一人のLが紡ぐ目に見えない瑞々しい物語が、いかにして起こったのかを知り、涙に溢れていました。
守る。言葉は同じ意味でも、口にすることは覚悟が必要で、愛することと一対であるように描かれる作品も多い中、この作品は、その難しさに立ち向かう気持ちを表現していて、とても見応えを感じました。
自らマイノリティと感じながら、社会とのかけ直せないボタンのかけ違いに悩む全ての方にオススメです。
柴田龍

柴田龍