ごめん、嫌い。
別に映画そのものがつまらないことは、単純に技術の巧拙の問題なので責める気にもならないのだが、物語に溢れる同情とか憐憫が凄まじかった。
前半の高校パートの寒々しさと仄かな暖かさに期待するものの、後半の大学パートから劇的な物語への欲望が現れはじめ、つまらなくなっていく。
「自分たちははみ出し者だ」と言う言葉は自己肯定でも開き直りでも社会への反抗でもなく、「だからはみ出し者同士連帯しましょう」へと繋がる。閉塞的・排他的な世界への誘惑。
で、傷はないよりある方が舐め合いやすいわけで、話の進み方として順当な終盤。これが青春映画でないのは、三人が離散せず再集合して元の場所へ戻るから。「帰ってきたドラえもん」を最後に持ってきた『STAND BY ME ドラえもん』のような醜悪さ。この閉塞的な超絶バッドエンドを、良いものとして捉えてそうな感じがしてそれがなんかやだ。