YoshiyaTsuboi

モリーズ・ゲームのYoshiyaTsuboiのレビュー・感想・評価

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)
4.1
2018年劇場観賞30本目は試写会にて『モリーズ・ゲーム』。『ソーシャル・ネットワーク』『マネーボール 』脚本のアーロン・ソーキンの初監督作、『ゼロ・ダーク・サーティ』『女神の見えざる手』のジェシカ・チャスティン主演。本作においてもジェシカ・チャスティンは知性と美貌を併せ持つ魅力的な女性主人公を見事に演じ切っている。モーグル代表選手として五輪出場を目指した大会中に不慮な事故で選手としての道を閉ざされるも、その後、セレブをお客とした賭けポーカーのクラブ経営でめきめきと頭角をあらわしていくモリー・ブルームの自叙伝を映画化したもの。人生の歯車が狂っていくアスリートを題材にした作品ということで『フォックキャッチャー』『アイ,トーニャ』(はまだ公開前で観ていないが)が頭に思い浮かんだ。アメリカという国でアスリートとして成功することがどれほどの社会的な名声、地位を得られるものであるのか。そのことを目標に生きてきた人物たちにとってその夢が破れてしまうことで抱えていく恐怖感、敗北感、倦怠感がどれほどのものであるのかを考える。序盤から中盤にかけては、登場人物たちが交わす台詞の情報量に圧倒され、ついていくだけでも脳が疲弊しかけたが、構成、キャストがしっかりとしており、ラストまで飽きずに見ることができた。ジェシカ・チャスティンは声が本当に素敵だなと思った。
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