全てを失ったとき残るものは何か
掴みたかったものを掴めなかった時、また新しい人生が始まる
その時に僕らはリセットボタンを押すのではなく、コンティニューしている
そしてそれはゲームの中のように、持ち物は何も持たずに唯一あるのは今まで培った経験値と名前だけだろう
ここで思い出したのは角田光代先生のプレゼントという小説だ
僕たちが生まれて最初にプレゼントされるものはなんだろうか
“名前”だ
唯一の自分の証明、自分であることの本質
名は体を表すというが、身体は魂の器だとするならば名前は魂なのだ
だからモリーは最後まで金や自分の安全を守るのではなく、自分の名前という魂を守るために行動する
そして全てを失ったとき残るものはもう一つある
それは家族だ、唯一の味方だ
切っても切れないものだ
最後になぜモリーは救われたのか
自分を信じたからだ、世界に負けない強い心を持っていたからだ
それを教えてくれたのは小さい頃のスポーツ中の父親とのやり取りにある
疲れたの類義語は何か、『弱い』だ