ゆるやか皇帝

劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よのゆるやか皇帝のレビュー・感想・評価

2.8
劇場版Infini-T Force ガッチャマン さらば友よ 鑑賞。

正義を見失うな!

いいですね、タツノコ世代には超絶ヒットでした。アベンジャーズなどの海外ヒーローリーグ系作品には興味を持てなかったのは子供の頃に彼らの活躍に心打たれてないからなのだろうと本作を観て思えた。

TV版を観てからのこの作品なのだがざっくり最初にあらすじ説明が入るので映画から観ても何とかついていける感じになっている。

今回はTV版と違い科学忍者隊ガッチャマンにフォーカスした内容になっていた。

我らが科学忍者隊の生みの親南部孝三郎博士がすごい。どこがすごいって

・船越英一郎のCVが意外にハマっていた

・新型バードスーツ…

これに尽きる、パラレルワールドでこんな南部博士もいるのかとショッキングではあったが。完全にイメージを覆してくれた。

各々ヒーローたちの必殺技が繰り出される中おとなしかったのは破裏拳ポリマーで彼は特に必殺技を出さなかった。そして何故か名脇役ペガスは2回も出番あるのにフレンダーは回想シーンのみで本編には登場しない違和感…
科学忍法影分身を使ったガッチャマンと新型バードスーツを装着した人間との戦いはスピーディで文句ないのだけどやはり何か物足りない。クライマックスの衝撃はすごいのだがイマイチその後が釈然としない。明らかに尺が足りてない。せめて前後編くらいのスケールで観たかった。

ガッチャマンホイホイになってしまっている本作なのだがポリマー テッカマン キャシャーンもみなカッコいい。だけどTV版のような結束した必殺技のコンボ攻撃のような個々のキャラのファンというかインフィニティフォース自体のファンである人間にグッと来るような戦い方では決してなかった。

故にTV版では最後にガッチャマンが原作では5人の科学忍者隊が揃わなければできなかったはずの科学忍法火の鳥が使えた事に不自然さは感じたもののグッと来たのだ。

ものは考えようだが今回の脚本自体ガッチャマンのオリジナルストーリーでも出来たのではないかと思ってしまう、ポリマーもテッカマンもキャシャーンも笑もケースというインフィニティフォース最大のテーマすら取り入れなくても完結できたような気がする、むしろ入れずに作っていたら前回のあらすじ部分を少なくともオリジナルで展開できたのではないかと思ってしまう。

仕方ないのかもしれないが今回のガッチャマンの敵との戦闘はほとんどがバードスーツ同士での影分身での背後の取り合いというスピーディながら少し飽きが来てしまう戦いだった、他のキャラの戦闘シーンを削ってまで作った時間を有効に使って欲しかった。

だけど映像はカッコいいそして映画館ならではの音響で低音の効いた効果音を聴けるのは醍醐味だと思った。