スー

蝶の眠りのスーのレビュー・感想・評価

蝶の眠り(2017年製作の映画)
1.8
舞台挨拶付きプレミア試写会にて鑑賞。

まず舞台挨拶ですが、主演の中山美穂さんがチャーミングで美しく、脇を固める俳優さんもトークが楽しくて盛り上がりました。

さて映画の感想
試写会で観ておいて低い点数で申し訳ないのですが、私には合わなかったし主人公にまっっったく共感できなかった。

良いところがないわけじゃないので、まず良かったところを。
アート的な作品で美術や衣装や音楽はとても美しくて良かったと思います。主人公が住んでいる家はコンパクトながら機能的で、とくに本棚はこだわりが感じられたし外は緑もあって素敵でした。
衣装もたまに和服をさらりと羽織ったり成熟した女性らしさを感じられて人気の女性小説家の雰囲気がよく出てたと思います。
韓国の俳優さんはあまり詳しくないので始めて知った方でしたがチャネ役の俳優さんはそこまでカタコトでなく日本語の発音が綺麗で演技も上手かったです。怒るシーンやラストの表情など感情を瞬発的に表現するのが上手いなと思いました。


この映画がお好きな方には申し訳ないですがここからは辛口な感想です。

最初に書いたように主人公の女性小説家にまったく共感できなかった。アルツハイマーという病気を患っているとはいえ、あそこまで支離滅裂なのってどうなんでしょう。詳しくはコメント欄にネタバレ有で詳しく書きますが、振り回されるチャネくんが気の毒で仕方なかった。
それから中山美穂さんの演技。昔はもっとナチュラルだったと思うのだけど、特に台詞回しや動きがなんだかわざとらしいというか舞台の芝居の演技を観ているようで、はっきり言って映画の演技としては上手くない。


脚本も「えっ?なんで今それやる?」とか「あれどうなったの?」とか「なんで今それ持ってるの?」とか唐突で雑な部分が多かった。病気もアルツハイマー初期っていう設定だったから病気のせいにするにはあまり説得力を感じなかったです。

こういう不治の病的なのは、個人的にグッと来るものがあって期待して行ったのですが期待していたのと違った。ただただ主人公の自己中さにイライラしてしまった。
ラスト、周りで泣いてる方もいたけど私は全く泣けなかったです。
コメント欄にネタバレ有で、どーしても納得できないところ詳しく書きますね。

期待していても合わないことってあるんだなということを学んだ作品でした。
スー

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