ゑゐがみるを

悲しみに、こんにちはのゑゐがみるをのレビュー・感想・評価

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)
3.5
【夏の日の1993】
今年観たドキュメンタリーチックな映画「フロリダプロジェクト」と「万引き家族」が重なります。一番子供の演技が自然だなって思ったのがこの映画。
少女と周囲の大人たちの映し方も良いです。カメラは無言の少女を映しながらもカメラの外で大人たちが喋ったり何か動いたりしている。またはフリダの視点から大人たちを映し、車内や窓越しなどから見つめる。ほとんどこの構図です。
叔父さん叔母さんたちとの別れの場面で、もがくフリダの姿と台詞にやられた。車で去っていく彼らを追いかけ泣き喚く。「どうして私を置いていくの!」その台詞はお爺さんたちに言ったのだが、実は先に死んでしまったフリダの両親に言ったように聞こえてしまい結構泣ける。
演出と台詞は抑えめでドラマチックなことは起こらず、本当に起こるような場面ばかりなので普通だったら寝てしまいそうですが映し方を工夫されていたのでフリダの考えている事を想像しながら観ていられました。
お勧めしたいけど寝る人は寝る。「フロリダ〜」と「万引き〜」が好きな人は観ておいて良いかもしれません。
「若女将は小学生!」も似たような類。
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