悲しみに、こんにちはの作品情報・感想・評価

「悲しみに、こんにちは」に投稿された感想・評価

yuta

yutaの感想・評価

3.8
映画なんだけど、何かストーリーがある訳でもなく淡々と続いていく毎日が切り取られている。
幼い女の子であるフリダは、母を病気で失っていて叔父家族と一緒に暮らしているのだけれど、どこか寂しそう。
その心の隙間が毎日の日常に、ちょっとずつ現れている。
それが、作りものっぽくなくリアルに表現されていた。
懐かしいような寂しいような、とにかく言葉にできない心の奥底をくすぐられるような映画だった。
家族について考えてしまう。

家族ってグループ。
結婚、血、絆でいっしょにいるグループ。
うまくいかないときもあったりする。
メンバーが加入することも、脱退することもあったりする。
人間だけじゃない、動物や植物だっていたりする。

そこでそれぞれが、やりたいことをやっている。
どうしていっしょにいるのか?
仲がいいから。楽だから。さみしいから。

ただ、いっしょにいても、孤独はそこにもあったりする。
それは大人になるにつれて分かってきたこと。

孤独を感じて、大人になるのかもしれない。
悲しみに、こんにちは。
彼女は大人への一歩を踏み出したんだ。
Aoi

Aoiの感想・評価

3.9
子役がすごい。強がりだし大人びた顔をしようとするけれど、構ってほしくて注目を集めるために意地悪もする不器用なフリーダの複雑な気持ちが、共感はしないけれど痛いほど伝わった。子供目線がいい感じで、田舎の風景もきれいで入り込めた!子供って難しい、、、
やっこ

やっこの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シネコヤにて鑑賞。


すぐそこから、生活しているフリダたちを眺めているみたいなリアルさがあった。
もしかして私はフリダたちの家の中にいるハエやクモなのでは…と思いながらみてた。

そのくらい、俳優陣みんなの演技が自然体だった。
両親を亡くしたフリダは、都会のバルセロナから田舎町の叔父夫婦に引き取られるわけだけど、今まですぐそばで貰ってきた愛情がないことと、それを当たり前に貰う従姉妹への羨ましさ、病気なのかもしれない不安とか鬱陶しさ、そういうものが、セリフになくてもひしひしと伝わってきた。

アナに「どこへいくの?」と言われて、フリダが「家に帰るの。きらわれてるから」と応えるところでぼろぼろ泣いてしまった。
泣くようなシーンじゃないのかもしれないけれど、叔父夫婦の感情を5歳なのに察知してしまうのに、アナに「私はフリダが好き」と言われて大切な人形を渡すフリダが、悲しくて仕方なかった。

最後の終わり、親を亡くした後からそのシーンまで、フリダは一回も泣いているシーンがない。
葬式の時も、引っ越しの時も、注射の時も、転んだ時も。5歳児だったら泣くんじゃない?というシーンで、彼女は一度も泣かない。
なのに、家出しようとした日、「暗いから明日にする」なんて、ぶっきらぼうに帰ってきたフリダを、叔母が何も言わずにベッドで抱きしめた夜の後、母の死のことをちゃんと聞き、学校が始まる前にアナと叔父とはしゃぎ倒してる最中に、糸が切れたように泣き出すフリダ。
フリダがやっと、ちゃんと5歳の女の子として、悲しむ場所を手に入れたんだな、と思った。

人に勧めたり、もう一度観たりはしないけど、すごい良い映画でした。
これドキュメンタリーだっけ?と思うほど、みんなの演技が自然で素晴らしかった!フリダの困った行動に潜む、自分だけを見てほしい、愛と信頼を感じたいという想いが痛いほど分かって愛おしかった。「夜は暗いから明日の朝にする」のセリフが、強がりの中にもやっぱり幼さが残っていてステキでした。
mei

meiの感想・評価

3.5
人に勧めるかというと勧めはしない。ドキドキもハラハラもしないから。2回見たいかというとそうでもない。でも良い映画やと思った。わたしはフリダのように親を病気で亡くしていないし、実子として可愛がられる従姉妹への嫉妬とか、甘えたいけど甘えられない叔母への気持ちを実際経験したことはない。でも、フリダの気持ちが全部痛いほど分かった。なんで意地悪しちゃうか、なんで駄々をこねてしまうか、なんで家出したくなるか、なんでマリア像に惹かれるのか全部わかった。なんで?監督の撮り方と俳優がすごいんやわ..
叔母が初めて一緒にベッドで寝てくれたとき、体をずっとなでてくれるとき、その体のあたたかさ、それこそをフリダは求めてたっていうのが痛いほど分かって、わたしもふと、小さいときの母の体のあたたかさを思い出して泣いた。横にいて触っててくれることが何よりの優しさやったんやな。

最後、フリダがやっと新しい家族に甘えられるようになって思いっきり笑ってるとき、フリダがやっと泣いて、母を亡くした悲しさが涙になって出てきて、それを叔父叔母がどうしたの〜〜ってオロオロしながら抱きしめるところもぐっときた。あぁ泣けるということも相手への信頼あってこそなんや。泣くということはすごいことなんやなぁ。
mako

makoの感想・評価

3.7
《2018#223》
カルラ•シモン監督自身の幼少期の記憶や経験した出来事を元に作れたそうです。

1993年夏の出来事。
両親を亡くし田舎へ引っ越したフリダにとって、叔父と叔母に心を開くには時間が必要だったのだろう。
優しく迎えられても心を開くことができない。慕ってくれる従妹のアナにも優しくできない。
それでもフリダのことを思って接する叔父と叔母の態度を見て私は自分の至らなさを痛感しました。

劇中で2度アナが危なくなるシーンがあり、叔父と叔母にしてみればフリダを受け入れられない気持ちになってもおかしくないと思うんです。私がその立場なら叔父と叔母のようにはできないと思う。
無事だと分かってその時は叱るけど、その後引きずることなくフリダを受けいてくれる心の広さ。私も見習いたい。
そしてあのラストのシーンになりフリダの心は開いたんじゃないかなと思いました。

カタルーニャの風景が素敵でした。
そして子役二人の自然な演技が素晴らしかった。というか演技に見えない。どうやったらこんなに自然な演技ができるだろう。監督の演出がすごいと思いました。
叔父と叔母役の二人の演技も良かったです。

劇中でフリダとアナがおままごとをするシーンのアナの格好がイケてました( ̄ー ̄)ニヤリ
あの言動は亡くなった母を真似してるのかな。妙にリアルでした。

良い所はあるものの、個人的に面白いかといわれたら面白いとは思えなかったです。高評価な映画ですが私はそれほどでした(^_^;)
『日日是好日』の後に鑑賞して、日日是好日がどハマリしたのでそれほどと思ったのかもしれません。


日本語字幕 手束紀子
劇場鑑賞 #108
なオ

なオの感想・評価

3.7
終わり方がすっごい良い。
子役の演技がすごいな。どうやって撮影したんだろうか。
フリダのオーラすごい。けど私はアナのキャラクターがすごい好きでそのおかげでこの感動があるとまで思った。

以下、一部ネタバレコンテンツあり
ある事情から実の母親の家族の元に引き取られ、そこで暮らしていく話。
最初はチヤホヤされてある程度幸せを感じてたけど、実の母に起きたことを何も知らないための戸惑いや、"あるシーン"を迎えることで、フリダの気持ちが嫉妬や悲しみに変わっていく。
子供が聞こえないだろう、理解できないだろう、と思ってしてる親の会話って、実は理解してたりするんだよね。それがよく描写されていた。
アナが天然というか温厚というか、全体的なストーリーのピリピリ感を緩和させてくれる役所でとても癒された。あの子がいたからフリダもあの場で生きてというところもあったんだろうな。
"あるシーン"と同じ場面でそのシーンとは違う展開へ。フリダの心情の選択肢も前とは別の方向へ向かい、そこから最後のシーンで映画は幕を閉じる。最後の涙は、母の死の真相に対する戸惑いからの解放と"幸せにこんにちは"して、今までの感情が溢れた瞬間の嬉し涙だったんじゃないかな、と勝手に思い、私も泣きました。
wada

wadaの感想・評価

-
めっちゃ良い映画だった。主人公の女の子の可愛さと何とも言えない表情を見てるだけでも引き込まれる。終わり方もものすごく良かった。
子供目線を意識してローアングルショットにしているため、子供か大人かよくわからなくなる事がある。当たり前だが子供なりに思考がある事が感じられたり、戸惑いの感情がわかったりする。
監督が伝えたい事がほんのちょっと解ってきたとこちらが感じた瞬間に本編はスパッと切れて終了となる。
>|