ようせい

娼年のようせいのレビュー・感想・評価

娼年(2018年製作の映画)
3.4
『女性が男性を買う』

実際そんなクラブが存在するのかしないのか、一般人の私にとって都市伝説のようなファンタジーのような気がして気になっていた映画。

Netflixにて配信されていたので鑑賞してみました。

あらすじとしては世の中の全てに退屈してしまった主人公がひょんなことから娼夫となり、そして女性の欲望の深さを知り、他人の心を埋めると同時に自分の心も埋めていくと言った話。

この主演はとても濡れ場が多く、下手をするとAVになってしまうので演じたい、演じきれる役者が少なかったと思うが、松坂桃李君はよく演じ切ったと思いました。
濡れ場のシーンは言葉で補填できない分、頭からつま先まで感情や心情を表現しないといけない、さらに回数が多いため同じ演技ではダメと、演じる点で非常に難しかったのではないでしょうか。

映画のほとんどが濡れ場な為、やはりそこ中心な話となってしまう所だが、男性用風俗がセックスをして終わり・性欲を満たして終わり。に比べ女性は心の隙間を埋める延長線上に身体を重ねたいという違ったアプローチが必要で、そこも話の流れにある為女性の支持も大きいような印象を受けました。

ほぼ全編松坂桃李君が出ているので、松坂桃李ファン向けの映画って意見もあると思いますし、私も感じましたが、彼が主演でなければシリアスに引き締まらないとも思います。

残念と感じた所はもう少し主人公の空っぽの心が埋まっていくスピードをゆっくりして欲しかったかなと。
女性と世界の良さを知ったからと急に生き生きされても、ただのお金いっぱいもらえてセックスもできて最高みたいに見えてしまいました。

もうちょっと濡れ場のシーンを減らして心情の移り変わりを出して欲しかったかな。
ようせい

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