とりあえず物語の構成がズルイですね。またリピートせずにはいられなくなるズルイ作りなんです。たぶん2回3回と観て細部まで「あーはいはいここがこーゆーことね…」という具合に観れば観るほど味が出てくるやつですよ。たぶん2回目の鑑賞が一番面白いんじゃないかな。
三谷幸喜のラヂオの時間を思い出しましたね。俳優陣のエゴやプライドのせいで平凡なラブストーリーだったはずの生放送ラジオドラマが壮大なスペースオペラに大変貌するという物語。ラヂオの時間と比べるとこちらの方が血湧き肉躍るアクティブ感満載で観ていて退屈しないですが、強いて言うと監督やその妻が内に秘めた想いを爆発させてどんどん台本を無視して暴走しているというムチャクチャ感みたいなものをもっとわかりやすく表現してよかった気はします。「え！この状況どうやって切り抜けるの？！」的な切迫感が少々弱かったような勿体無さを感じました。
