キラキラした女子高生が、40代半ばの冴えないファミレス店長に恋をする。
その設定は、恋愛物語のバリエーションとして、単純に目新しさを狙ったものかと思ったが、そうではなかった。
ちゃんと、思春期特有の葛藤に紐づいていて、「逃避としての恋」が成立していたのがよかった。
陸上という題材については、100%活かされているとは言えないかもしれないが、それでもサブストーリーとして、しっかりと主人公の葛藤の一端を担っていた。
青春ってやっぱり走ることなんだな。
ラストはそれこそ青春映画らしく、全力疾走するシーンを期待してしまったけど、意外とこじんまりとした、日常的な着地だった。
でも、思春期を生きる主人公のリアルな気持ちがセリフにのっているように感じて、清々しかった。