ろく

プーと大人になった僕のろくのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
4.3

見て良かったな、と涙ぐみながら感じられる映画
観客たちは、今作中のクリストファー・ロビンほどの「思わぬ展開」は経験しない。予告で見て想像していた通りのストーリー運びとなる。それでも、大人になった彼と、変わらぬ彼らの再会を描いてくれてありがとうと心から言える。大人になった自分たちも、大切にしたいなにかを再発見できる構成となっているからだ。

予告編で見ていた映像の暗さ(一部ではホラーめいてるとまで言われていた)色調は、全編通して明るく柔らかな陽射しに包まれたような色合いになっている。そのことにホッと安心した。なんの違和感もなく、古びたぬいぐるみたちに親愛の情を抱けた。

時間の都合で吹き替えで鑑賞したのだが、慣れ親しんだプーさんたちの声で、かえって自分としては良かった。子供時代の自分自身を投影できたから。
堺雅人さんのクリストファーロビンは、合わないわけではないが、ユアンマクレガーさんに堺雅人さんはないかな、という感じ。ただ吹き替えとしての演技は、時折感情が乗り切らない(というか俳優をしているときの声音のままになっている)ところがあるが、概ね上手だったのでストレスなく観れた。
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