No.3099
「腐ったリンゴを見たとき、セザンヌはそれを描くだろうか」
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『いとみち』の横浜聡子監督の短編。
妊婦は嗅覚が鋭くなるように、
見ている我々の嗅覚も鋭くならざるを得ない。
腐った果物。魚。そしてトイレ・・・。
全編、「匂い」に溢れていて、
「おばあちゃん」はその匂いの世界を彷徨するのである。
横浜監督は青森出身なのでリンゴなのか!
横浜作品常連の野嵜さん、宇野さんからは「存在感の煮汁」が染み出していて、
その芝居には毎回感心させられる。