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アンダルシアの犬のKYのレビュー・感想・評価

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)
3.3
ルイス・ブニュエル監督作。
サルバドール・ダリ共同脚本。

実験的ショート・フィルム。脈略のない、だが衝撃的な謎めいたイメージ映像が断片的に描かれる。それらはブニュエルとダリが互いに出し合ったイメージ群であり観客はそれらのイメージから、何か感じ取る事を要求される。

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20分もないので楽に映画を一本観れた事になった。1年で365本映画を見るノルマを達成するためにはこういうズルをしなければ。

当時の事を想像して見てみると、やはり剃刀で眼球を二つに割るシーンが今作を象徴してるのかなと思った。絵画などのシュールレアリスム作品と映像作品の一番の違いって『本物に思わせられるかどうか』だ。

変な話眼球を裂く場面を描いた絵画があったとして、それを見て本当に眼球を裂いていると思う人はいない。ただのキャンバスに描かれた絵だと思う。

でも映像で眼球を裂くシーンを見てそれが女性の眼でないニセモノだとしても『本物』と捉える可能性はある。編集によって操作が可能だ。

そう考えると何故夢を映像化したのかと考えて、夢の風景を『本物』として見せたかったのではないかと思った。それは映像でしかできない事だから。
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