まいさん

曇天に笑う 外伝 宿命、双頭の風魔のまいさんのレビュー・感想・評価

2.3
曇天に笑う 外伝シリーズ中篇。

ひたすらに辛いストーリー。
風魔一族の影、壱助や壱雨の家族のストーリーが辛すぎる、、
津田健次郎さんのファンなのでこれまた辛い。

辛いとしか言っていませんが、しっかり心温まる家族の絆も描かれています。
画もとても綺麗。松竹さんよくぞここまでお金を惜しまないでいてくれた。

壱助がなぜ白子となり、唯一心を許していた天火を裏切ってまで風魔一族の繁栄を第一としていたのか。
その理由が全て解ります。

永四朗(父)に夢は何かと聞かれたとき、『とうさまとかあさまと、壱雨と共に、ずっとこの里で生きていたいです。家族全員で。』と壱助は答えます。
このセリフ、白子が崖から飛び降りる際に思った言葉、天火と曇兄弟と過ごした日々は『暖かい夢だった』というセリフに繋がる。
これだけで涙が止まりませんでした。

彼にはひたすらに幸せになってほしい、、
天火やその兄弟に出会えたことが、幸せと感じ救われたなら少しは報われる気持ちです。