忠実な犬

志乃ちゃんは自分の名前が言えないの忠実な犬のレビュー・感想・評価

3.6
喋れないけど歌えるやつと歌えないけどギター弾けるやつがバンド組んで歌う話。

吃音という言葉は劇中出てこないけど彼女はおそらくというか間違いなく吃音症であろう。
おそらく同級生であったなら自己紹介で笑ってしまったであろうと思う。
無自覚な差別意識がどれほど怖いものかを改めて実感する。

ストーリとしては障害(と言ってしまうのが適切かはわからないが)を抱えた人が一歩踏み出すよくあるストーリーかな。
よくあるストーリーと言ってしまえばそこまでなんだけど上手くいかないのがとても良くて泣ける。
この世界に自分と繋がれる人なんていないと思っていて、親すらも信用できなくて、それでも信用できそうな人が初めて見つかって、とても嬉しくて、でもその人が他の誰かと楽しそうにしているのを見ていると、あー自分なんか必要ないんだと思ってしまったて、めちゃくちゃ分かる、分かるけどそれじゃダメなことも分かる。
最後に歌った「魔法」という曲。
タイトルもダサいし歌詞もめちゃくちゃダサいけど泣ける。
志乃が語る言葉も魔法の歌詞の一部になっていたように思う。
エンディングでは志野の歌詞に曲をつけたものが流れるかなと思ったけど流れなかった。
忠実な犬

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