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響 -HIBIKI-のnofuturedaysのレビュー・感想・評価

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)
3.1
これは間違いなくオンナが強い映画で、主演の響こと平手の存在感、
祖父江二世のレッテルにもがく表情の機微が印象的なアヤカ・ウィルソン、
慌ただしい中で生徒らを守る良き理解者を見事に演じきった北川景子、
この3人に対して男性はみんなどっか自惚れや諦念にかまけて情けない笑
あからさまに記号的とはいえ、この対比はさりげなく利いてて決して悪くなかったように思う。

「才能」というものをテーマにしながら個人と社会、
大人と子供の関わり合いというサブテーマも展開に対して主張があり、
とはいえ脚本はあくまでもスムーズ。人物の出し入れも整理がついているので疲れることはない。
尺も100分程度でちょうどよかった。

演出やセリフ、撮影に突出したものがない地味な点はネックだし、
「シネマ」を求める人には確かに物足りないのだろう。
でもスジを追う楽しさを憶えたのが個人的に結構久々なのもあり、なんだか嬉しくなった。
劇場から日常にお土産を持ち帰っていける作品って素敵ですね。
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