レビューがそれほど高くないので期待値低めで観たが、良い意味で裏切られた。
2015年のタリス銃乱射(未遂)事件を描いた伝記映画。
主役級の三人を含め事件に実際に巻き込まれた人たちを本人役で起用している。
『父親たちの星条旗』や『アメリカン・スナイパー』、『ハドソン川の奇跡』などと同様、本作でも「ヒーロー」が描かれる。
しかし〈事件〉の「後」に力点を置く上記三作とは異なり本作は〈事件〉の「前」の経過を生い立ちから丹念に描くことで〈事件〉における奇跡の必然性を強調している。
三人の友情と欧州旅の情景も美しい。