『究極のリアリティ映画なのかドキュメンタリー映画なのか』
幼馴染の3人は旅行中に次の目的地であるパリへ向かうため高速列車に乗っていた。そこには1人の怪しい男が乗り合わせていた…みたいな映画。
実際にあった無差別銃乱射事件の映画化作品。
列車内の話は長くはなく、幼馴染の3人の幼少期からの人生と内面について丁寧に描かれている。
初めからヒーローのような人生ではなく、どちらかといえば問題児の部類の主人公達。
本物の人生を描いているので、映画のような劇的な展開はなく実際こんなもんだよねって感じ。
観光のシーンも自分がイタリア旅行に行った事を思い出すほど同じ見所を回っていたのでこれまたリアルな感じで良い。
テロが始まるとあっという間に制圧できてしまうが、その後の駅に着くまでのやりとりなどテロの現場が体感できる。
主人公達はテロを防いだとして勲章をもらうが、途中で画像が粗くなり、あれ?Wi-Fiの通信状態が悪くなったのかな?と思いつつも、最後まで見ていた。見終わり調べてみると、実際の映像に切り替わったことに気がついた笑
主人公や銃撃された被害者など実際にその場にいた本人たちを起用していたらしい。
最後に主人公が地元に戻り問題児から地元のヒーローだと称賛されるところは泣ける。
ヒーローになる人間は最初からヒーローではなく、落ちこぼれだったり、人生うまくいかなかったり、良いことも悪いことも、気まぐれに選んだ選択の先に、でてくるものなんだなと思った。
主人公など本人を出演してもらっている今作は究極のリアリティ映画なのかドキュメンタリー映画なのか…
なんとも言えない感じがした。
人生何があるか分からないことを知るにぴったりの一本ではないだろうか。