ナカムラ

15時17分、パリ行きのナカムラのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.0
うおー、どう評すればいいんだこれは!

難しいです。
本人出演だったり、構成の仕方だったり、とても斬新なことをしていて、その点無類の作品で面白い!という気持ちもあれば、単純に物語としては面白みに欠けてつまらない、という気持ちもある。

この事件のことは知らなかったが、彼等は凄いと思う。この凄い彼等の行動を、もっとドラマティックに煽る作りにすることだって出来ただろうに、そうはしない。
最後の、事件の瞬間すら、リアルな…ある意味地味な決着をさせている。
至る流れも、本当にただ彼等の過去を普通に描いてるだけで、ヨーロッパ旅行の辺りは、「俺は今何を観てるんだ?」とポカーンとしちゃう程。

勲章を貰うほどの、まさしく英雄的な行動をした彼等は、本当にごく普通の若者だった。
子供の頃は問題児。軍では成績が悪くて落第もしたり。
飛び抜けて優秀でも勇敢でもなかった、普通の人間だった。
そんな若者がこの、大虐殺になってたかもしれないテロを防いだんだ、という、そういうことを描いていたんですかね。
だからこそ、"普通"に時間を割いて沢山見せていたと。

んー、どうも受け止めきれてないというか…
観終えて、うん、彼等は凄かった、と思ったんだけど、それだけなら10分で済むような…って気も。
そもそも事件について詳しい人なら、知ってる、って話で。
うーん、やっぱ難しかったですね、評価が。狙いを受け止められてない気がします。監督のインタビューとか読んでみたいですね。

ところで子供時代の子役たち、わざとらしい気もするような演技させてるんだけど、これが妙にツボにハマって、好きでした。
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