人の死とは、心臓が止まることなのか、脳死なのか...。心臓が止まり体が冷たくなることと違い、脳死という状態は普通に見ているだけでは死を感じることができず、眠っているのと同じ。だから「死」として受け入れることはとても難しいだろう。
僅かな希望を支えに、どんどんエスカレートする母親の姿と、周囲との温度差に胸が締め付けられるような思い。
機械で体を動かすことと表情を作ることの違いについても、表情は本人の意思があってこその「人間にしかできない特別なもの」なのだと改めて感じた。家族や周囲に委ねられる死には辛さしかない。