山口大樹

万引き家族の山口大樹のレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
5.0
なんでもっと早く見なかったんだろう😭
思ってたストーリーとは結構違ってて、ストーリーだけ見ても質がかなり高い映画だなって思います

この映画のテーマは家族からはじまり、社会とは?社会の存在意義とは?善悪とは?と、倫理的な要素の強いテーマでした

勿論家族は血の繋がりだけじゃ無くて、絆や過ごした時間が大事だって口で言ったり耳で聞いたりはするけど、こんなにクリアにわかりやすく可視化されたものを見ることはなかった、
だから、そこにまずこの映画の制作者たちの巧さ、演技の巧さがあるなって思う

僕が感じたのは、家族って何だろう?の他に、日本ってなんでこんな国なんだろう、、、、だったり、人を縛ってばかりで幸せに出来ないルールや制度の存在意義って何だろう?って感じました

結局わかった気でいる警察の人たちや児童施設の人たち。自分の価値観でしかモノを語れない人達を見るととてもやるせない気持ちになりました、、、
貧しい暮らしを強いられて生きることに精一杯な人々、そんな人々に向かって自分の価値基準で物事を白黒させたりすることなんて無謀だし違うなってとっても思いました

いわゆる常識のある普通の考えを持つ人なら警察の言ってることが99%正しいってこの映画を見て言えると思う、僕も警察の言ってることは正しい部分もあるなって思った。
でも、やっぱりその普通な考えって言う殻を破っていかなくちゃいけない時代に入ってるんであって、その普通さが色濃く残る日本に対しての憤怒の気持ちがこの作品を見ていて沸き上がってきました。

勿論普通なことが悪いことではないと思います。でもモノゴトを見る視点として、普通という概念だけでは生きてけない世界で、普通の概念が無くなるような社会になってきてると思うので、そこに固執する日本の官僚や企業はなんかな〜ってやるせない気持ちになりました😂

まぁ総じてこれはマジで見る価値あるかなりトップクラスの作品だなって思います!!!
山口大樹

山口大樹